これから留学をしようとしている人の中には、留学中の保険をどうするか気にしている人もいるのではないでしょうか。
この記事では、イギリスに留学する人に向けて、イギリス留学中の保険が必要になるのかどうかについて解説します。

保険が必要な人はどのような人なのか取り上げているので、ぜひ参考にしてみてください。

一般的に、留学の際には留学保険に加入することになります。しかし、イギリス留学の場合は、少し事情が異なります。
留学中に保険がいるのかどうかは、留学期間が6ヶ月を超えるかどうかが1つの基準になります。
6ヶ月を超える場合は、NHSというイギリスの保険への加入が可能です。

イギリスにはNHSという国民保険制度があります。
NHSは、National Health Serviceの頭文字をとったものです。
NHSでは、私立病院以外の病院での診察を対象としており、診察台が無料になります。
国民保険制度ではありますが、NHSは6ヶ月以上留学する人であれば加入可能です。
そのため、6ヶ月以上留学する人は、留学保険に加入せず、NHSに加入するという選択もできます。

「6ヶ月以上留学するからNHSにしよう！」と考える人もいるかもしれません。ただし、NHSには、問題点もあるため、注意が必要です。

まず、病院に行く際には自宅から近いGP（General Partitioner)への登録をして診察を予約しなければいけません。
それに伴い、実際に受診できるまでには時間がかかります。
そのため、急いでいる時でもすぐに受診できない可能性があるので注意が必要です。
急いでいるのであれば、私立病院であれば速やかに受診ができますが、NHSしか保険に加入していないと全額自己負担となるので、こちらにも注意してください。
さらに、NHSは英語で受診することになるため、日本語で説明を受けたい場合などには向いていません。
日本語対応の病院は私立病院となります。なお、一般的に私立病院の方が設備も人員も充実しています。
そのほかにも、NHSはあくまでも医療保険なので、盗難や事故といった医療以外の留学中の保険はカバーしてくれません。

NHSの問題点を踏まえると、以下のような人はNHSではなく、留学保険を利用した方がいいと言えるでしょう。

・留学期間が6ヶ月未満の人
・日本語で病院を受診したい人
・すぐに病院を受診できる状態にしておきたい人（私立病院を受診したい人）
・医療保険以外の保険も必要な人

特別な事情がない限りは、留学保険を利用した方が安心できるでしょう。

留学保険といっても、様々な商品があるため、どれを選べばいいのか、わからない人もいるでしょう。
そこで、ここでは留学保険に加入する際に注意したいポイントについて解説します。

保険会社によって、もしくはプランによって保険がカバーしてくれる範囲は異なります。
例えば、病院を受診した場合は10万円までカバーする商品があれば、20万円までカバーする保険もあるでしょう。
補償上限額が低すぎると、保険に入っている意味がありません。
また、手術や病気、怪我など、病院を受診する目的などによっても条件が変わってくるので、注意が必要です。
特に持病のある人は留学中に病院にかかる可能性が高いと考えられるので、カバーしている範囲は必ずチェックするようにしましょう。

留学中に、日本の家族が病気や事故にあった場合、緊急帰国をするケースもあるでしょう。
そのような時に、緊急帰国にかかる費用を補償してくれる保険もあります。
そのため、万が一の時に備えて緊急帰国もカバーしているかどうかチェックしてみてください。

海外は日本に比べて盗難などの被害が発生しやすいと言えます。
留学中に盗難に遭う可能性はゼロではありません。
そのため、盗難発生時に補償が受けられるかどうか、どのくらいの金額まで補償してもらえるのかどうか確認しておきましょう。

病院を受診した時や盗難にあった時には、保険会社に連絡をすることになります。
この時、日本語対応のデスクがあるかどうかは非常に重要です。
イギリスで生活するようになって英語力は多少伸びているかもしれませんが、細かいニュアンスを伝えたい場合などは、やはり日本語が使えるのが理想的だと言えます。
日本の留学保険会社であれば、多くの場合日本語サポートが受けられるはずですが、念のため申し込みの際には確認してみてください。

今回は、イギリス留学中に保険が必要になるのかどうか、留学保険に加入するときの注意点などについて解説しました。
6ヶ月以上の留学であればNHSへの加入が可能ですが、医療以外はカバーしていないことに加え、すぐに受診できないケースもあります。
そのため、特別な事情がなければ、基本的には留学保険を利用するようにしてください。